iPhone でカラオケと練習:ボーカルを抜き、キーを動かし、小節をループする

レコードから曲を覚えるというのは、同じ四小節を二十回、録音より遅い速度で、ときには違うキーで、そしてたいていは元の歌なしで鳴らすことです。それを所有しているファイルに対して、iPhone の上で、どこにもアップロードせずに行う方法です。

bMusic の設定画面。再生、ライブラリ、同期の項目

よくある道具が形として合わない理由

この用途の道具は、デスクトップのソフトか、自社カタログの中でしか動かない定額サービスのどちらかです。どちらも本当に必要になる場面 —— 電車の中、リハーサルスタジオ、レッスン前の二十分 —— には合いませんし、カタログ型は「書いた本人からもらった録音」には手が届きません。

カラオケ音源には逆方向の問題があります。用意されているのは数千曲で、しかも覚えたのとは別のアレンジ、多くの場合は自分が歌えるのとは違うキーです。練習の相手にしたいのは、レコードそのものです。

プレーヤー側でできるのは、いま鳴らしているファイルを処理することです。ステレオの中央にあるものを打ち消し、テンポを引きずらずに音程を動かし、オクターブを落とさずに全体を遅くし、区間を実用的な精度でループする。すべて手元にある音声への計算なので、カタログもアカウントも通信も要りません。

手順

練習の準備

  1. 01

    曲を端末に入れる

    いつもどおり、Wi-Fi 転送、AirDrop、ファイルアプリ、リンク、自分の WebDAV サーバーから。ここではロスレスが効きます。MP3, AAC, M4A, ALAC, FLAC, OPUS, WAV, AIFF はどれも無加工で入りますし、ステレオ像が低ビットレートを通っていないほうがボーカル打ち消しの材料は多くなります。

  2. 02

    プレーヤーからカラオケを開く

    曲を再生し、Now Playing のバーにあるカラオケボタンを押します。カラオケは独立したページで、自分で切るまで曲をまたいで続くので、以下の操作はすべて再生中の音楽を離れずに行えます。

  3. 03

    ボーカルを、抜けるところまで抜く

    カラオケは 150 Hz〜10 kHz の帯域でステレオの中央成分を打ち消します。リードボーカルはたいていそこにいて、キックとベースはそのまま残ります。どこまで抜くと音が痩せて聞こえるかはミックス次第なので、スイッチではなくスライダーです。

  4. 04

    「標準」か「高度」かを選ぶ

    「標準」は上のスライダーそのもので、ずっと無料です。「高度」はスライダーではほとんど歯が立たない録音でも、はるかにきれいにボーカルを抜きますが、使えるのは処理を済ませた曲だけです。「高度」を選んだ状態でカラオケのページの「処理」をタップし、終わるまでの数分間そのページにいてください。音楽は流れ続けますが、ページやアプリを離れると処理は止まります。こちらはbMusic Pro に含まれますが、インストールから 7 日間はすべての機能が開いています。選んだほうが、聞こえる音であり、書き出す伴奏の中身であり、歌唱録音の下に敷かれるものです。

  5. 05

    キーを動かし、速度を落とす

    ピッチは上下 6 半音まで、テンポはそのまま。速度は 0.5〜2 倍で、音程はそのまま。高すぎて歌えない曲、速すぎて聞き取れないソロ —— それぞれ単独でも役に立ちますし、組み合わせることもできます。

  6. 06

    つまずく小節をループする

    A–B ループを設定すれば、止めるまでその区間を繰り返します。半分の速度と合わせれば、パート練習の実体はほぼこれです。自分の声を確かめる番になったら、歌唱録音が伴奏と同じ時計であなたの歌を録るので、再生したときに二つがずれません。

モノラル録音には打ち消す中央がありません。bMusic は何もしないスライダーを出すのではなく、そのことを表示します。ページのほかの機能はモノラルでも動きます。

端末の中で起きていること

分離ではなく打ち消し
ボーカルは、左右に共通する成分をその帯域で差し引くことで消えます。正直な計算であり、限界も正直です。厚く加工された声や重ねられた声は残りますし、リバーブもたいてい残ります。
テンポなしのピッチ、ピッチなしのテンポ
位相ボコーダがタイミングを保ったまま ±6 半音までキーを動かし、速度は 0.5〜2 倍で歌手をオクターブ下に落としません。自分のキーで練習することと、ゆっくり練習することは別の作業で、どちらか一方が他方を強制すべきではありません。
トラックではなく部屋
10 バンドイコライザと自分のヘッドホン用の補正カーブが同じページにあります。練習の相手が、電話の音ではなくレコードの音になります。
すべて端末の中で完結する
ステムがアップロードされることはなく、アカウントも関係なく、まだ誰も聴いたことのない曲でも動きます。勝手に処理されることはありません。「高度」が曲を処理するのは「処理」をタップしたときだけで、その曲の声と伴奏を二つのファイルとして iPhone に保存し、それぞれ単独で試聴することもできます。再生も、書き出しも、歌唱録音もこの二つのファイルを使うので、処理は一曲につき一度きりです。ファイルは、カラオケのページか「設定 → カラオケファイル」で削除するか、曲そのものを削除するまで残り、バックアップには含まれません。
無料の部分と、そうでない二つ
カラオケも、伴奏の書き出しも、歌唱録音もずっと無料です —— 体験版ではなく、モードそのものです。「高度」は同じ三つをより良い音で行うもので、bMusic Pro に含まれます。買い切りでサブスクリプションではなく、インストールから 7 日間はすべての機能が開いています。そのあともカラオケは標準の設定で使えます。処理した曲は端末に残り、Pro を購入または復元すると再び使えるようになります。開いているあいだに書き出したファイルはそのままあなたのものです。処理したファイルの削除はいつでも無料です。 曲をゆっくりにしたり速くしたりするのは再生速度の機能で、これもbMusic Pro に含まれます。A–B リピートは無料のままです。

よくある質問

カラオケと練習:よくある質問

ボーカル除去は実際どのくらい効きますか?
普通にミックスされたステレオ —— 声が中央、楽器がその周りに広がる —— なら、歌えるだけの結果になります。密度の高い現代的なマスタリング、重ねた声や大きく振った声、そしてモノラルでは声が一部残ります。音源分離ではなく中央打ち消しであり、それ以上を謳ってはいません。「高度」はまさにその限界のためのもので、iPhone で曲を一度、数分かけて処理しておけば、スライダーでは抜けない声も抜きます。
キーを変えると声が変になりませんか?
なりません。ピッチとテンポは独立して動くので、2 半音下げた曲は元の速さで鳴り、半分の速度にした曲は元のキーのままです。密度の高い音源を大きく動かすとアーティファクトは出ます。範囲が 6 半音で止まっているのはそのためです。
自分の歌を録音できますか?
できます。伴奏と同じ時計で録り、ミックスダウンするので、二つは時間軸が揃い、そのまま共有できます。マルチトラックのスタジオではありません。録音ボタンを押したときに本当に欲しかったもの、という程度のものです。
これらに通信は必要ですか?
不要です。すべて手元のファイルに対して端末の中で動くので、飛行機の中でも、地下鉄でも、電波の入らないリハーサル室でも使えます。例外は「高度」で初めて曲を処理するときだけで、必要なものを一度だけダウンロードする前に確認があります。そのあとは電波がなくても同じように動きます。
ファイルは書き換わりますか?
求めたときだけです。効果は再生に対して適用され、ファイルには触れません。「高度」のための処理は声と伴奏を新しい二つのファイルとして別に保存し、伴奏の書き出しも新しいファイルを作ります。元のファイルに手が加わることはありません。
カラオケは無料ですか?
スライダーで声を抜くことも、伴奏を書き出すことも、自分の歌を重ねて録ることもずっと無料で、曲数の制限もありません。はるかにきれいな「高度」はbMusic Pro に含まれます。線はどこでも同じで、聴くときも、書き出すときも、歌うときも、選んだほうに従います。まだ処理していない曲では、「高度」の名前でこっそり「標準」を渡すのではなく、先に処理するよう案内します。インストールから 7 日間はすべての機能が開き、そのあともカラオケは標準の設定で動き続けます。処理した曲は、Pro を購入または復元するまで端末で待っています。すでに書き出したファイルはあなたのもので、取り上げられることはありません。

自分の音楽を持っていく

インストールした日から 7 日間、bMusic のすべての機能が制限なく動きます。まずはアルバムを一枚送って、自分のヘッドホンで聴いてみてください。

iPhone・iPad・Mac · iOS 18.0 以降 · Android 8.0 以降 · MP3, AAC, M4A, ALAC, FLAC, OPUS, WAV, AIFF に対応